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EVを地域の非常用電源に、柏の葉キャンパスで

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防災エネルギーボックスに接続するリーフ

NPO法人柏の葉キャンパスシティIT コンソーシアム(千葉県柏市)は、スマートシティ化が進む千葉県の柏の葉キャンパス地域で「いろんな乗り物『街乗り!』シェアリング」サービスを2013 年4月1日に拡充した。

「いろんな乗り物『街乗り!』シェアリング」は、電気自動車などのエコカー、電動バイク、電動アシスト自転車、自転車などの乗り物を一つの貸し出し・返却システムで統合運用するマルチ交通シェアリングサービスだ。

都市交通のCO2 排出量削減や利便性向上を目指した社会実験として2011年6 月に開始し、現在会員数は約400人にまで成長している。

今回のサービス拡充では、電気自動車「リーフ」2台を新導入し、「街の非常用電源」として活用する仕組みを構築した。携帯電話やスマートフォンの非常用コンセント、TV、非常用照明を搭載した「防災エネルギーボックス」 にリーフをつなぐと、非常用電源として使用できる。

その電力を地域の防災拠点に供給し、避難所の照明や地域情報を発信するデジタルサイネージなどの電源としても使用可能。防災エネルギーボックスは、柏市役所と柏の葉キャンパス駅前の街づくりセンター「柏の葉アーバンデザインセンター」の2カ所に設置する。(オルタナ編集部=吉田広子)

 


企業の環境サイトランキング、1位はサントリー

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サントリーの環境サイト(同社ホームページから)

日本ブランド戦略研究所(東京・港)は1日、219社の環境サイトを評価した「Eco Site Survey 2013 ランキング」を発表した。1位はサントリーで、360満点のうち達成スコアは297.5Pt、2位は三菱電機で285Pt、3位は日立製作所で275Ptだった。

達成スコアは、環境活動や環境会計などの情報量やコンテンツの見やすさなどのチェック項目の達成状況や、各コンテンツの視聴率(推定視聴者数)に基づき算出された(2013年2月調査)。

1位のサントリーは、環境ブランディングコンテンツの充実度と視聴率の高さが評価につながった。同社のサイトでは、「天然水の森」や「水育」などの活動について、写真や動画を多用しながら、それぞれの活動をまとめている。

2位の三菱電機では、通常の環境サイトとは別に、一般消費者向けコンテンツも多数用意していた。3位の日立製作所はブランディングコンテンツの視聴者がサントリーと並び多かったという。

日本ブランド戦略研究所は、「専門家向けの報告書の内容が中心となっている企業が多いなか、上位の企業では一般の人向けに再編集したものや、コラム、ブログ、ゲームなど興味を持ちやすいコンテンツを用意しているケースが多くみられた」としている。

「Eco Site Survey 2013 ランキング」の結果(トップ20)は以下のとおり。

◆「Eco Site Survey 2013 ランキング」
順位 企業名/業界/達成スコア(Pt) *360点満点

1 位 サントリー/食品・飲料/297.5
2 位 三菱電機/電機・精密/285.0
3 位 日立製作所/電機・精密/275.0
4 位 東京ガス/エネルギー/270.0
5 位 リコー/電機・精密/260.0
6 位 パナソニック/電機・精密/257.5
7 位 アサヒグループ/食品・飲料/255.0
8 位 住友林業/住宅/250.0
9 位 東芝/電機・精密/245.0
9 位 キヤノン/電機・精密/245.0
9 位 ダイキン工業/電機・精密/245.0
12位 大阪ガス/エネルギー/242.5
13位 花王/化学・繊維/240.0
13位 ソニー/電機・精密/240.0
15位 ブラザー工業/電機・精密/237.5
16位 富士通/電機・精密/235.0
17位 TOTO/窯業・ゴム製品/232.5
18位 関西電力/エネルギー/225.0
19位 シャープ/電機・精密/220.0
20位 積水ハウス/住宅/210.0
20位 本田技研工業/機械・輸送用機器/210.0
20位 ブリヂストン/窯業・ゴム製品/210.0

(オルタナ編集部=吉田広子)

書評)『市民がつくった電力会社』――チェルノブイリ原発事故から起業、市民電力の先駆け

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市民がつくった電力会社』(大月書店)(本体1700円+税)

福島第一原発の事故を受け、再び2022年の脱原発を決めたドイツ。本書『市民がつくった電力会社 ドイツ・シェーナウの草の根エネルギー革命』は、1986年のチェルノブイリ原発事故をきっかけにした反原発運動から、自然エネルギー供給会社設立に至った市民の活動を描いている。

ドイツ南部の黒い森に位置するシェーナウ市の市民たちは、数々の困難を乗り越え、シェーナウ電力会社を設立。組合制の会社で、現在はドイツ全土の13万5000の顧客に自然エネルギーを供給している。

ドイツ広しといえども、チェルノブイリ原発事故をきっかけに起業し、大手電力会社から送電線を買い取ったのはここだけ。1998年の電力市場自由化以前のことで、市民電力の先駆けである。教師や技師、医者という素人たちが本業のかたわら電力会社を興し、2度の市民投票を勝ち抜き、電力供給を始める過程がテンポよく書かれている。

社員70人を抱えるまでとなった今も「社会的企業」と自らを称し、各地の分散小型発電や国内外の反原発運動を支援している。すべて「原子力のない社会をつくりたい」という信念で動き、芯がぶれない。

特に、創設者の一人ウルズラ・スラーデクさんのインタビューを読んでほしい。スラーデクさんは5人の子どもを持つ主婦だった。電力の無駄使いが大きな原因だと考え、省エネを始める。

ただし、「楽しくなければ続かない」と考え、省エネコンテストを開始するなど、多くの人を巻き込んでいく。エネルギーは「人類にとって最も大事なテーマの一つ。市民参加が正しい形」といい、行動に移していく。

25年以上も前に始まったシェーナウ市民の活動は、現在の日本でも大いに参考になるだろう。

日本各地でドキュメンタリー映画「シェーナウの想い」の上映会が開かれているが、本書を参考にするといっそう理解が深まる。ドイツのエネルギー政策や反原発運動の歴史にも触れており、末尾には同社の「原子力に反対する100個の十分な理由」がまとめられている。(オルタナ編集部=有馬めぐむ)

◆ 『市民がつくった電力会社』(大月書店)の詳細はこちらから

 

 

グリーン電源、積雪地域に適した太陽光発電の実証実験

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検証用太陽光発電所全景

グリーン電源(石川県野々市市)は4月2日、石川県白山市で検証用太陽光発電所「グリーン電源みかわ太陽光発電所」の運転を開始した。国内メーカー2社、海外メーカー2社の太陽電池パネル約2000枚を導入し、年間発電電力量40万kW時を見込んでいる。

この発電所の発電出力は400 kWで、発電量に影響を与えるパネルの設置角度や配線方法についても複数採用する。ここから得られたデータをもとに、北陸地域や積雪地域の気候特性に適したパネルの選定や、最適設置手法など幅広く評価・検証する。CO2削減効果も年間120トンを見込んでいる。

採用するパネルは、国内メーカー製多結晶パネル(100kW)、国内メーカー製CIS薄膜パネル(100kW)、中国メーカー製多結晶パネル(100kW)、カナダメーカー製単結晶パネル(100kW)の4種類だ。

グリーン電源は、蓄積したノウハウを活用し、さらなる自然エネルギー推進のため、小中規模の太陽光発電の普及を目指す。(オルタナ編集部=吉田広子)

「元不登校」のバンドが問う、厚労省「ひきこもりサポーター」制度

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JERRYBEANS(ジェリービーンズ)のメンバー。左から八田典之さん、山崎史朗さん、山崎雄介さん

厚生労働省は2013年度から、ひきこもっている人がいる家庭に、元ひきこもりやその家族を「ひきこもりサポーター」として養成、派遣する事業を始めた。

ネット上では、「怖い」「だんだん強制的・懲罰的な流れになっていきそう」など、この事業を歓迎しない声も根強い。自宅訪問は、ひきこもり当事者が求めている支援なのだろうか。

そこで、滋賀県大津市で2011年11月に結成されたNPO法人マイペースプロジェクトを通じて、「JERRYBEANS」というバンドで、生きていく希望を伝えるため、音楽や講演活動をしている3人に話を聞いた。

いずれも小学生の頃から中学3年生まで不登校やひきこもりを経験した若者だ。自殺まで考えていたが、音楽を通じて仲間と出会い、生きる希望を得てきた。

ボーカル&ギターの山崎史朗さんは、一人の女子が毎日クラス全員からひどいイジメを受けていたのにもかかわらず、何もできないことに耐えられなくなり、小学校5年から学校を休み始めた。

ドラム&コーラスの山崎雄介さんは、幼稚園の頃から集団行動に馴染めず、小学生になっても朝になると体のあちこちが痛くなり、5年生で不登校になった。

ベース&コーラスの八田典之さんは、仲良しだった子がイジメられ、行動を共にするうちに自分もイジメられるのではないかという恐怖を感じて、6年生から不登校になった。

彼らの総意はこうだ。

「元当事者の声を届ける部分は賛成ですが、ひきこもりの程度や事情は人によって違うので自分の考えと近い人が来るとは限らないという懸念があります。ひきこもり本人の承諾を得るかどうかが大事ですね。親が子どもの状態を受け止めず、サポーターに丸投げなら子どもはもっと辛くなる。学校だけでなく、家にも居場所を無くす可能性もある。人を信用して自分の弱い部分をさらすには、よっぽどの勇気が必要。ですので、長い期間の支援になります」

「支援者の人が来た時、僕たちも人を信じられず、素直になれなかった。知らない人が家に来た時は『こんなに大変なことになってしまったのか』とあせったし、怖かった。『やっぱり自分はダメな人間なのだ』と思ってしまったのです」

「僕たちも自分の経験を講演やライブで話しているので、元ひきこもりにとってサポーターは自分が役に立てるチャンスでしょう。ひきこもっていることを否定するのでなく、『問題ないよ』と言ってくれれば、親の意識も変えられると思います」

(今一生)

◆NPO法人マイペースプロジェクト

伝説のレーシングカーがEVに、予約受付開始

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「新しいトミーカイラ」のデザイン

電気自動車(EV)の開発販売を行うグリーンロードモータース(GLM/京都市)は4月2日、EVスポーツカー「トミーカイラZZ」の新デザインを発表し、先行予約を開始した。4月26日には、開業するうめきた・グランフロント大阪の「ナレッジキャピタル」内にショールームを開設し、本予約受け付けを開始する。

「トミーカイラZZ」は、12年前にガソリン車として販売され、公道でも走れるレーシングカーとして人気を集め、ファンの間では復活を期待されていた車だった。最新の技術で刷新されたEV車では、大手自動車メーカー出身のチーフエンジニアのもと、当時のトミーカイラのエンジニアが集結し、車体やデザインも生まれ変わった。

GLMは、京都大学発ベンチャーとして2010年4月に設立。持続可能な「カーボンゼロ社会」「循環型社会」の実現を目指している。京都府の部品メーカーとの共同開発を通じて、「トミーカイラ」をEVとして復活させた。

販売価格は、1台800万円(税別)。最大出力は、225キロワット(305馬力)で、時速100キロメートルに達するまでわずか3.9秒だという。航続可能距離は120kmだ。(オルタナ編集部=吉田広子)

洋上風力発電の実証実験、日本海側でも

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新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は3日、沖合での洋上風力発電の実証実験に向けて、福岡県北九州市沖に定格出力2千キロワットの風車を設置したと発表した。海底に設けた土台の上に風車を据え付ける「着床式」で、3月4日に千葉県銚子沖で発電を開始した風車に続き国内で2基目。

北九州市沖に設置された着床式洋上風車(NEDOプレスリリースから引用)

設置場所は北九州市の沖合約1.4kmの海域で、水深は約14m。各種試験を行った後、6月中にも発電を開始する。着床式の洋上風力発電はNEDOが国内で初めて取り組み、銚子沖の風車も同機構と東京電力が共同で設置。これにより、太平洋側に次いで日本海側でも実証実験が始まることになる。

洋上風力発電は欧州で導入が進み、2011年末までに発電出力が約400万キロワットに到達。同発電方式は日本でも有望視されているが、気象や海の条件が欧州とは異なる。NEDOでは実証実験を通じて風車の信頼性などを検証し、洋上風力発電の導入に必要な技術の確立を目指すとしている。(オルタナ編集部=斉藤円華)

NEDO プレスリリース

発送電の法的分離「18年以降では遅すぎる」

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政府は2日、電力小売りの全面自由化、広域系統(電力融通)運用機関の設置、「法的分離」による発送電分離の3つのステップからなる電力改革の基本方針を閣議決定した。60年以上続いてきた大手電力会社による地域独占体制が撤廃されることになるが、改革の「本丸」である発送電分離の実現は早くても5年後。しかもそのために必要な法案の提出時期は、自民党の抵抗により政府原案の「2015年」から「2015年を目指す」に後退している。

■当初から「改革が遅すぎる」の指摘が

(C) Satoshi KAYA.

今回の方針で示された電力改革の行程表では、15年に広域系統運用機関を設立し、翌16年に電力小売りを全面自由化。そして法的分離による発送電分離を18~20年に実施する、としている。

この閣議決定の元となっているのは、経済産業省の「電力システム改革専門委員会」が2月に示した報告書だ。従来維持されてきた大手電力による地域独占体制は、東日本大震災と東電原発事故を通じてその信頼性が大きく揺らいだ。

同報告書ではこの点を踏まえ、電力安定供給と電気料金抑制、電力消費者の選択肢や新電力会社の参入機会を増やすことなどを目的に、段階を経て電力改革を実現するための行程表を示した。

これに関して、自然エネルギー財団やWWFジャパンは報告書の公表時に「高く評価する」と表明。しかしその一方で、法的分離の実施を18~20年とする点については「全ての改革が終わるのが7年後ということではあまりにも遅すぎる」(自然エネルギー財団)、「03年の第2次欧州電力指令を受け、ドイツでは(大手電力の)RWEらが約1年で法的分離を達成している。日本などの後発組は欧州の事例を参考できる立場にあることを考えると、もっと早期に期限を切ることができるのでは」(WWFジャパン)と注文を付けた。


「チェルノブイリと福島の苦みは同じ」、独ハノーバー市庁舎で

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ベルラド放射能安全研究所長のアレクセイ・ネステレンコさん

ドイツのハノーバー市庁舎で4日、チェルノブイリと福島の原発事故による影響を比較する講演会が開かれた。ベラルーシの核物理学者でベルラド放射能安全研究所長のアレクセイ・ネステレンコさんと、東京在住ジャーナリストのスティーブ・ジャービスさんが、チェルノブイリと福島の現状について報告した。約80人が訪れ、熱心に耳を傾けた。

この講演会は、ニーダーザクセン自然環境保護若者アクション団体(JANUN)が主催した。同団体はチェルノブイリの事故後、ベルラド放射能安全研究所を支援してきた。同研究所は、国や自治体からの支援を全く受けておらず、独立して研究している。現在も135万人が汚染地域に住んでおり、同研究所ではこれまで43万回も被ばくの検査を行ってきた。

ネステレンコさんによると、チェルノブイリ事故後、370もの研究機関ができたが、現在は9つにまで減ってしまったという。

ネステレンコさんは昨年10月に福島を訪問し、「状況の深刻さを目の当たりにし、落ち込んだ」という。「福島とチェルノブイリでは、人口密度も食べ物も事故の原因も違うが、人々が苦しんでいるのは同じだ」と、さまざまな被災者と語った経験を披露した。

汚染された瓦礫の処理受け入れについて「汚染されていない地区が瓦礫を受け入れるのは、困っている人を助けようという日本人のメンタリティーが根底にあるのだろう。個人的には放射能が拡散されることを危惧している」と話した。

■ 独で脱原発を疑問視する声も

真っ暗闇で春に触れる「ガーデニング・イン・ザ・ダーク」

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暗闇で春を感じる「ガーデニング・イン・ザ・ダーク」

ダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパン(東京・渋谷)は、暗闇のなかで土や植物に触れる「ガーデニング・イン・ザ・ダーク」を4月5日から5月26日まで開催する。

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」は、完全に光を遮断した暗闇の中で、様々な体験を通じ「五感」の気付きやコミュニケーションなどを楽しむソーシャルエンターテインメント。

1988年にドイツの哲学博士アンドレアス・ハイネッケ氏の発案で始まって以来、世界30カ国、約130都市で開催され、日本では約10万人が体験している。チームビルディングなど企業研修としても利用され、すでに350社以上に導入されたという。

今回は、園芸家で八ヶ岳倶楽部の柳生真吾代表とコラボレーションし、暗闇で春を感じる「ガーデニング・イン・ザ・ダーク」が誕生した。土の温かさや匂いなど、感覚を研ぎ澄ませて感じることができる。

より多くの子どもたちに体験してもらうため、通常は小学生一人2500円のところ、期間限定の特別価格500円を用意した。大人は5000円、学生は3500円で、各回の定員は8人。申し込みは、ダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパンの公式サイトで。(オルタナ編集部=吉田広子)

◆ダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパンの詳細・申し込みはこちらから

 

編集長コラム)CSRレポートを読ませるためには

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世界の企業のCR(日本語のCSRに相当)レポートを評価・表彰している英団体「コーポレート・レジスター・ドットコム」の担当者が、日本のCSRレポートについて、こう語ったそうだ。すなわち

① 環境についての記述が多すぎる
② 企業の都合の良いことしか書いていない
③ 第三者意見も都合の良い人が多い

ISO26000の七つの中核主題の一つである通り、「環境」はCSRがカバーすべき領域の一部に過ぎない。その中核主題のうち、日本企業は総じて「人権」や「コミュニティーへの参画」などが苦手なことも多い。ここは少しずつでも克服していきたい。

企業の都合の良いことしか書いていない、という指摘も当たっている。本来であれば、不祥事や法令違反などネガティブ情報も積極的に記載して、その対応策もしっかり書けば、企業に対する信任は高まる。

日本ではCSRレポートの作成にあたって、情報開示のガイドラインに合わせようとする企業が多い。それはそれで重要なことだが、内容があまりにも固すぎて、これは誰が読むのだろうかと思わせるものもある。

最近では、開示義務情報はウェブサイトにできるだけ収納し、冊子はできるだけ薄くする企業も多い。親しみやすいハンドブックを出す企業もある。

例えば、日産自動車は「ブルー シチズンシップ ストーリーズ」を本レポートとは別に発行。16ページのコンパクトな誌面の中でカルロス・ゴーンCEO以下が決意を連ねる。

大田油脂(愛知県岡崎市)のCSRレポートは8ページと、さらにコンパクトだ。可愛らしいデザインでいて「循環型サイクル事業」への取り組みなど、中身は充実している。

そもそも、CSRレポートは誰に読んでもらうべきものなのだろうか。ESG(環境・社会貢献・ガバナンス)情報であれば、証券会社のアナリストや機関投資家向けだろう。だが、ESG情報であれば、ウェブサイトに収納して検索・閲覧機能を高めたほうが得策だ。

冊子やパンフレットは、もう少しCSRレポートを「読ませる」ためには開かれた人に読んでもらうことを想定したい。社員とその家族、地域の方たちを主要の読者層にした冊子があっても良いだろう。

オルタナ本誌に連載「欧州CSR最前線」を執筆頂いている英国在住のCSRコンサルタント・下田屋毅氏によると、欧州では「サステナブル・ストーリーテリング」という手法が注目されているそうだ。

もともとCSRで取り上げる事象は背景が込み入っており、その説明も長く複雑になりがちだ。これを一つのストーリー仕立てにすることで、読む者を引き込み、強い印象を与える。世界銀行やユニリーバの好例があるという。

現状のCSRレポートは、すべての情報がコマ切れ、断片的で、脈絡があまりない。もちろん「より網羅的」に伝えようとする誠意は多としたいが、あまりにも事柄が多く、読後の印象に残りにくい。

CSRレポートは毎年、何か一つ、読み手の記憶に残れば良い。それが証拠に、「この企業のCSR活動は何か」と聞かれた場合に、すぐに思い出せる企業の数は少ない。ストーリー仕立てであれば、CSR活動を記憶に残せる企業になれるのではないか。

ドイツで「レジ袋25円課税案」が浮上、議論に

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このレジ袋は10セント

ドイツでレジ袋に22セント(25円)の税金をかける案が浮上し、議論を呼んでいる。緑の党の議員が要望したもので、スーパーなどで5~15セント(7~18円)で販売されているレジ袋に、本体よりも高い税金をかけることで、使用を抑制するのが目的だ。

ドイツのスーパーや食料品店では、レジ袋は有料だ。袋を買わない場合、エコバッグを自宅から持ってくるか、空ダンボールをもらって使うか、品物を抱えて帰るか――のどれかだ。

マラソン走り、アフリカに蚊帳を届ける

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6月1日に横浜で開催される「ラン・フォー・アフリカ」

音楽やアートを使った国際協力イベントなどを展開するmudef(ミューデフ、東京・渋谷)は6月1日、「ラン・フォー・アフリカ」を日産スタジアム(横浜市)で開催する。TICAD V(第5回 アフリカ開発会議)のパートナー事業として実施するもので、参加費の一部はアフリカ支援に充てられる。

ラン・フォー・アフリカは、アフリカ支援のためのリレーマラソン大会だ。1チーム1~20人で日産スタジアム周回1.5キロコースを走り、4時間7分16秒の間、タスキをつないでいく。

参加費は1人4000円で、そのうちの一部が西アフリカ・セネガルでのマラリア予防対策に充てられる予定だ。マラリアは、エイズ、結核と並ぶ世界3大感染症の一つで、世界保健機関(WHO)によると、年間65万人がマラリアが原因で亡くなっているという。

ミレニアム開発目標(MDGs)では、「マラリアおよびそのほかの主要な疾病のまん延を2015年までに阻止し、その後減少させる」という目標も定められている。

ラン・フォー・アフリカでは参加者数3000人を見込み、住友化学の防虫蚊帳「オリセットネット」5000張の配布を目指す。オリセットネットは1張約1000円(輸送費含む)で、3~5年間効果が持続するとされている。

ラン・フォー・アフリカへの申し込み期限は、5月13日までで、ラン・フォー・アフリカの公式サイトで申し込みを受け付けている。(オルタナ編集部=吉田広子)

◆「ラン・フォー・アフリカ」の詳細・申し込みはこちらから

6/13,14 英国IEMA認定CSR資格講習

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◆グローバル企業に必須のCSRとは
― 英国IEMA認定サステナビリティ(CSR)プラクティショナー資格講習

世界の情勢の変化は著しく、CSRの分野でもグローバルな大きな流れが起きています。国際規格であるISO26000の発行、統合報告書への流れ、ビジネスと人権に関する取り組みの強化、紛争鉱物を含むサプライチェーンにかかわる問題、欧州CSR戦略など、海外では企業を取り巻く状況が変化し、企業はその対応に迫られています。

今回ご紹介しますCSR資格講習は、ロンドン在住CSRコンサルタントが講師として、グローバルなCSRの流れを踏まえ、CSRのトレンドやCSRを戦略的に実施する方法などを体系的に学べるようにお手伝いします。また、本資格講習は、英国のIEMA(The Institute of Environmental Management and Assessment)の公認資格で、世界で通用するCSR資格です。2008年より、世界の主要都市(シカゴ、ワシントンDC、ニューヨーク、サンフランシスコ、アトランタ、トロント、ブリュッセル、ドバイ、アブダビ、アテネ、クアラルンプール、東京、大阪)で開催され、現在、5大陸28か国約500人が資格保持者になっています。

この資格講習では、世界のCSRのトレンドを踏まえ、CSRの戦略的な実施を考えている企業の環境/CSR担当者、CSRの包括的な知識の必要性を感じている方など、是非このCSR資格講習を御検討ください。

「英国IEMA認定 サステナビリティ(CSR)プラクティショナー資格講習」
とき:2013年6月13日(木)・14日(金)両日とも9:00~17:00
ところ:東京23区内(お申し込み者に事務局からご連絡致します)
対象:環境/CSR担当者、マーケティング/HR担当者、国際部門担当者など
定員:15人(定員になり次第締め切りさせていただきます)
主催:サステイナビジョン
講師:下田屋 毅氏(ロンドン在住CSRコンサルタント、サステイナビジョン代表取締役)
ゲスト:
ニコス・アブロナス氏(CSE代表取締役)
寺中 誠氏(東京経済大学現代法学部非常勤講師、アムネスティ・インターナショナル日本前事務局長)
受講料:195,000円(早割/オルタナ団体割引(10%)・会社割引(15%)あり)

◆詳しくはこちら

◆お申し込み・お問い合わせはこちら
※本資格講座につきまして、ご不明な点、ご質問などございましたら遠慮なくご連絡ください。

<講習のメリット>
グローバルリーダーにおけるサステナビリティ・CSRの資格講習です。英国の主要団体The Institute of Environmental Management and Assessment (IEMA) から資格が付与されます。この資格は世界で認識される資格です。内容は、レクチャーとグループワークがバランスよく織り交ぜられた集中プログラムです。講師と受講者の双方向でのやり取りで進められ、より効果的に学習することができます。サステナビリティ(CSR)プラクティショナー資格を取得することにより、組織内外でのCSR計画・戦略・プログラムをより効果的に実施することができるようになります。主任講師は、欧州・ロンドンに拠点を置き、欧州の最新のCSR情報を入手していますので、本講習を通じて、先進的な知識を得ることができます。

<資格講習受講者の声>
受講前に期待したことは全て満足でした。①これまでCSRを担当してきた業務対応が外部の観点から見て正しかったか。②CSRの総括した講習を受けたかったこと。③異業種の方々のCSR取組みスタンスを知りたかったこと。(コニカミノルタホールディングス株式会社 前CSR推進部長)

CSRのROIの考え方のヒントを得たこと。ビデオを用いた実践的学習の手法を学んだこと。Green Washingなどの新しい概念を学んだこと。人権に関して新しい知見を得たこと。CSRの最新トレンドについて学べたこと。(カシオ計算機株式会社CSR推進室長)

CSR資格講習のフライヤーのダウンロードはこちらからお願いいたします。

一条工務店「i-cube」が省エネ性能No.1 住宅に

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キューブ型でシンプルな外観デザインの「i-cube(アイ・キューブ)」

一条工務店の「i-cube(アイ・キューブ)」が、省エネ住宅を表彰する「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー」で大賞を受賞した。同社オリジナルの「外内ダブル断熱構法」による断熱性の高さやオリジナル太陽光発電「夢発電システム」などが評価された。

ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジーは、日本地域開発センター(東京・港)が実施。「設備の省エネルギー性能」「バランスのとれた省エネルギー手法の導入」「省エネルギー住宅普及への取り組み」――の3つの視点で評価している。

アイ・キューブは、EPS断熱材を壁内に2重に配した「外内ダブル断熱構法」や、窓の断熱性を上げる断熱ハニカムシェード、熱交換換気システム「ロスガード90」などを採用。

家全体から熱が逃げる割合を示す「Q値(熱損失係数)」は0.75W/m2Kと低く、国の定める次世代省エネルギー基準の約3~4倍の断熱性能を実現した。さらに全館床暖房が標準仕様だ。

「夢発電システム」では、太陽光発電の設置にかかる費用を一条工務店グループが建築時に立て替えし、入居後の発電によって得られる利益から支払われる仕組みだ。これにより、初期支出をゼロに抑えることができ、新規住宅での採用率は90%以上に上る。

1件当たりの平均搭載容量は約12キロワット。同社は、「家庭のエネルギー収支がほぼゼロとなる『ゼロエネルギー住宅』を超え、つくる電気が使う電気を上回る『カーボンマイナス住宅』の実現につなげていきたい」としている。(オルタナ編集部=吉田広子)


「誰でも電力を選べる社会」目指し、世田谷でシンポ

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右から保坂展人世田谷区長。基調講演を行った富士通総研の高橋洋氏、世田谷新電力研究会の徳江倫明氏

電力を選べる社会づくりを目指す「世田谷新電力研究会」(東京)は4月8日、シンポジウム「世田谷発 電力を選べる社会へ――ビジネス編」を開催した。シンポジウムでは、研究会に所属する生活協同組合パルシステム東京やジュピターテレコム(J:COM)などが自然エネルギーへの転換事例を紹介した。

東日本大震災以降、世田谷区では企業や市民、行政にかかわる人々が、エネルギー問題について活発な意見交換を行い、世田谷新電力研究会が生まれた。

生活協同組合パルシステム東京は、2011年11月に脱原発と自然エネルギーへの切り替えを目指すエネルギー政策を策定。配送センターの省エネ化などに加えて、パルシステム東京が50%を出資した子会社を設立し、山形ではバイオマスで、栃木では小水力でそれぞれ発電を開始。4月1日からは16の事業所で使用する電気の70%を、自然エネルギーに切り替えた。

■ J:COMはマンション単位でPPSと契約

仮設住宅の新システム、途上国向けに応用

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実物大(36平方メートル)の試作品は4月10日までアークヒルズ カラヤン広場(東京・港)で公開中。緑色は躯体を支えるパネルを示している

建築家の坂茂(ばん・しげる)氏とプレハブメーカーの大和リースは4月9日、仮設住宅の新システムを発表した。平時から途上国で低所得者向けに供給する点が特徴。共通資材の量産でコストダウンを図り、災害時に緊急かつ大量の需要に応えることを目指す。

板氏は、阪神淡路大震災以降、世界で大きな自然災害があるたびに現地にボランティアで入り、家をなくした被災者のニーズに接してきた。各地に提供した仮設住宅や施設は、今も国内外で利用されている。

「欧州企業と人権(1)ギャップ分析とは」――下田屋毅の欧州CSR最前線(25)

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在ロンドンCSRコンサルタントの下田屋毅氏

欧州でも「国連ビジネスと人権に関する指導原則」についての関心が高く、発行から2年弱が経過する中で、欧州の先進企業を中心としてその取り組みが実施されている。ここで今回は、欧州での企業の「国連ビジネスと人権に関する指導原則」に則った人権に関する取り組み度合いや、それぞれの企業のその取り組み事例を確認していきたい。

■ 「人権を尊重する企業の責任」とは

「ひきこもり視点」のアルバイト体験マンガ、ネットで人気

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アルバイト体験マンガの一部

2月下旬、ひきこもりが集う2ちゃんねるの掲示板に、「バイトのレポ漫画」がアップロードされた。「引きこもること早10年」と語る主人公が大手運送会社で短期の仕分け作業をした体験を描いたものだ。具体的な作業内容を描く中、体力的な限界や慣れ、人間関係の葛藤なども自虐ユーモアまじりに紹介する。

投稿した作者の和人(かずひと)さん(26)は関西在住。いじめが原因で高校を中退した。

オルタナ32号読者プレゼントのご案内

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読者プレゼント! 到来、手軽に始めるエコ生活

編集部おすすめの逸品を紹介する「オルタナセレクト」発の読者プレゼントです(オルタナ本誌32号に掲載)。新年度がはじまるこの季節に、身近なところからエコな生活を始めてみませんか。仕事や勉強で忙しいあなたにも、優しい風が到来します。ぜひご応募ください。

A KINO つくるキット 「つくる おやこさじ」 2名様 budori(ブドリ)

カッターや小刀で木材を削り、スプーンを作るキット。多摩で生産された建築用木材の端材を使用。1つのキットで、高さ20cmの大人用と13cmの子ども用が作れ親子で楽しめる。ミツロウワックスとヤスリ付き。スギ・ヒノキ各2100円

B 希望のかけ箸 5名様 ジョイントファクトリー

岩手県・宮城県・福島県のスギ間伐材を使用した割り箸。価格525円のうち、義援金として50円ずつが3県各市(陸前高田市・栗原市・いわき市)に寄付される。検品・袋詰め作業は、いわき市内の障がい者施設で行われている。1セット3膳、525円(税込)

C 壁掛け時計 Happy Time 1名様 ブルーミングライフ

アジアの途上国の女性にデザインを通して、自己実現を達成させる「ドリーム・ガールズ・プロジェクト」から生まれた時計。売り上げごとに5ドルがデザイン制作者に還元される。2012年にカンボジアで開催されたコンテストで、総数389点の中から2位を受賞した作品。縦235mm、ヨコ235mm、幅35mm、550g、5250円(税込)

【応募方法】
住所、氏名、電話番号、メールアドレス、希望プレゼント名、オルタナへのご意見・ご感想をご記入の上、メール(info@alterna.co.jp)、はがき(〒153-0041 東京都目黒区駒場1-26-10 ドミナーレサクマ304)、ファクス(03-6407-0267)、応募フォームからお申し込みください。

締め切りは、4月30日(火)です。当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます。皆様からのたくさんのご応募お待ちしております。

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